イオン導入セミナー15イオン導入と防腐剤

化粧水は、その大部分が水で出来ていて、ベースとなる水の中に様々な機能をもつ成分が溶解されて作られています。
水や成分はそのままの状態では腐るので、水をベースにして作られた化粧水には防腐剤が配合され、その品質を保つ役割をはたしています。
イオン導入に使用する化粧水の条件には、「防腐剤を含まない」という大変重要な条件がありますが、防腐剤配合の化粧水は、なぜイオン導入に使用してはいけないのでしょう?
そして、イオン導入用化粧水は防腐剤なしで、いったいどのようにしてその品質を保持しているのでしょうか?

イオン導入で避けるべき防腐剤

化粧品の抗菌・防腐剤として広く使用されているのがパラベンという成分です。皮膚刺激なども少ないといわれ、現在は市販の化粧品のほとんどに配合されていると言ってよいほど、実績のある防腐剤です。

殺菌作用が高く、メチルパラベン、エチルパラベン、ブチルパラベンなど様々な種類のパラベンを組み合わせて使うことによって、少量でも防腐力を発揮します。まれにアレルギー等の皮膚トラブルを引き起こす可能性があるので、2001年の薬事法改正前の表示指定成分とされていました。

パラベンは、なぜイオン導入化粧水には好ましくないのでしょうか?広く使われている認められた防腐剤といっても、刺激がないわけではありません。イオン導入では微弱ではあっても電気を使って成分を浸透させるので、電気以外の刺激は極力避けるほうが無難です。

またパラベンは、その化粧水のpH値がアルカリであるとイオン化するので、その場合はイオン導入によって肌へ浸透してしまい、皮膚トラブルを引き起こす可能性があるのです。

アルコールはイオン導入に問題なし?

エタノールやエチルアルコールなどのアルコールも、化粧品に配合されている防腐剤としてよく知られています。

エタノールには、防腐の役割を果たす抗菌作用のほかに、皮脂や汚れなどを取り除く清浄作用や、肌を引き締める収れん作用、化粧品の製造工程で重要な溶解を促進する作用などがあります。サッパリとした清涼感を与えるので、男性用の化粧水や夏向けの化粧水などで配合している商品も多く見られます。

イオン導入をする場合、本来これらのアルコールはイオン化されないのでイオン導入によって肌へ浸透することはありません。そのため、アルコールはパラベンとは異なりイオン導入で必ず避けなければならない成分ではないのです。

けれども、アルコールはこのような抗菌や収れん作用、清涼感を与える一方で、揮発性があるので肌の水分が奪われやすくなるなど、この成分もまた肌に刺激を与える可能性があります。特に、アルコールに過敏な肌質の人は、避けたほうがよい成分です。

イオン導入化粧水の品質保持のために

パラベンはNG、エタノールも刺激が強い・・・それでは、イオン導入化粧水の品質は、どのようにして保たれているのでしょう?

イオン導入用化粧水や、敏感肌用の化粧水などに使われている品質保持の成分には、多価アルコールという保湿剤が多く使われています。グリセリン、BG、プロピレングリコール、ヘキサンジオール、ペンチレングリコール、フェノキシエタノールなどがこれに当たり、多価アルコールは“静菌性をもつ保湿剤”です。水分を保つ働きで角質層の保湿機能を補い、化粧水の使用感にも大きく影響します。

多価アルコールは、一般的にアルコールと言われているエタノールやメチルアルコールなどのアルコール類とは一線を画す成分で、イオン導入化粧水のほかにも、敏感肌用の化粧品や「防腐剤無添加」を標榜している化粧品などに多く使用されています。もちろん、イオン導入の際にはイオン化せず、イオン導入に影響を与えることはありません。

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